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長く飲まないと効かない?

「漢方薬は長く飲まないと効かないんでしょ?」

「漢方薬って体質改善だから時間かかるでしょ?」

 

よく耳にするご意見ですね。

誤解です。

 

病気の治療には、長くかかるものとそうでないものがあります。

それは、漢方にかかわらず、西洋医学でもアーユルヴェーダでもチベット医学でもそうだと思います。

 

例えば、一番知名度があると思いますが、「葛根湯」という薬があります。

これはカゼ薬として有名な薬です。

カゼ薬がもし長く飲まないと効かなかったどうでしょう?

1週間も1ヶ月も飲まないと熱は下がらない、さむけが治まらない…

そんなことでは、飲む必要もないですね。

 

漢方の歴史上、バイブルとされている本に『傷寒論』という本がありますが、これはざっくり言えば、カゼの治し方の本と言えます。

そんな本があるのに、カゼが治るまでに時間がかかるであろうはずがありません。

 

なぜこんな誤解が生まれたのか?

それはやはり現代の日本での医療の事情があると思います。

皆さん、多少のカゼであればドラッグストアで市販の総合感冒薬で済ますかもしれません。

ひどい場合は、病院・クリニックに受診して薬を出してもらうでしょう。

 

そうです。

カゼで漢方薬を手にするという選択肢が極めて少ないのです。

 

どちらかというと、漢方を始める方は、病院に長く通ったが治らない方や慢性病の方が多いのです。

先ほども書きましたが、慢性病は、漢方であれ、何であれ、治療に一定の時間がかかります。

 

日本では、慢性病に対して漢方を選択する方が多いため、そのような誤解が生まれたの考えます。

 

 

でも、実はカゼや花粉症などの急性病も早急な効果を得ることができます。

ちなみに申し上げますと、慢性病であっても、場合によっては西洋医学よりスムーズに症状が改善することもございます。

西洋医学と漢方をうまく使って、健康な生活を送りましょう。