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不眠をアップデート

 

ここ数年、毎月通っている「新生堂漢方塾」。

コロナ禍の影響で、3月以降はzoomによる勉強会になっていて、そんな中で、先月今月と勉強したのは「不眠」今までいくつかの勉強会でも不眠がテーマになったことはあったが、数年前に勉強会で提出したレポートに「今夜にでも眠りたいと言われたら、病院の薬の方がいいと思う」と書いたことがあり、今でもその考えはあまり変わっていない。

漢方で不眠と言われて思いつくのは帰脾湯や酸棗仁湯。

これを知ってしまうと、不眠の相談が来ると条件反射で帰脾湯、酸棗仁湯が頭に思い浮かんでしまうほど。

不眠には帰脾湯と酸棗仁湯が幅広く使えると悪しき固定観念になっている。

これが、前述した病院の薬の方がいいと思えてしまう原因でもあると思う。

それを「本当にそうか?」と投げかけてくれて、軌道修正してもらえるのが勉強会の良いところである。

 

巷で言われるほど、幅広く使えて、その人たちに一様に効果をもたらすものではないと気づく。

現代中医学での考え方を机上の空論ではなく実際にはあり得るのかと取捨選択しアップデートした形で不眠を捕らえ、できること・できないこと、できることへのアプローチと方剤など新たな不眠の考えを構築していく。

不眠にかかわらず、とても勉強になるのである。